その他改善例
※ムラマサ施術・講師活動写真
このページでは、ストレートネックについて解説します。(以下の各画像について、クリック・タップすると拡大します)
◆ストレートネックとは◆
「本来しなやかに軽い湾曲を保っているべき頸椎(首の骨)が、まっすぐに固まって棒のようになっている状態」とお考え下さい。
細かく言うと、医学においては
健常な頸椎が本来「中間位」(筋肉がリラックスした状態のとき)
自然な前湾の角度が一般に30-40度とされている。それが、30度以下と異常になってしまっている状態。
なお、病院で頚椎の角度を測る際は、「一番上の頸椎1番の上縁線」と「一番下の頸椎7番の下縁線」を結んで角度を計測します。
◆ストレートネックの種類◆
ストレートネックにも種類があります(例↓)
正常 |
ストレートネック |
テキストネックタイプ |
ミリタリーネックタイプ |
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正常・健康な首。
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いわゆる「スマホ首」。
首のうしろの筋肉に一番負担がかかる。携帯や電子機器で文字メッセージを入力するのを英語の俗表現で「テキスト=text(動詞)」と言う。 |
ミリタリー=軍隊の「気を付け!」の姿勢に似ている。
顎を引いて姿勢を良くしようと気にする人に多い。顎の下がすっきりせず、段になっていることがある。 |
※ここでは、
近年増えていると言われるテキストタイプのストレートネックについて説明します。(アーミーネックも重要なので、後日別ページを作る予定です。)
◆前かがみ=首猫背の日常が
ストレートネックを作る◆
結論、ストレートネックを悪化させるのは、「同じ姿勢を長時間取り続けて、オーバーワークになった首が固まったまま過ごすこと」
例えば、うつむいた状態でスマホを数時間見ること、もしくはデスクワークでノートPCを数時間使い続けることを、「首の後ろの筋肉トレーニング」に置き換えて考えます。
「目線を下げてうつむいた状態で首をじっと保持、そのまま30分から数時間止めてください」
スポーツジムでトレーナーから、こんな指示を受けるでしょうか?
頭が5キロ程度の重さがあることを考えるとオーバーワークであり、かえって首を痛めます。筋トレとしては失敗です。
そうした日常が始まった場合、最初はただ少し姿勢が悪いだけで、頸椎や周辺の筋肉が不自然に硬直することはありません。
ただし、そんな日常を長期間重ねることによって、姿勢が悪くなっていく=徐々に頸椎の前傾が強くなっていきます。
頸椎が前傾するとまず
頸部の筋肉に慢性的な大きな負荷がかかるようになり、オーバートレーニング症候群を起こしやすくなります。
なお、オーバートレーニング症候群は
「筋肉」に関するお話ですが、前述の通り体内のホルモン分泌・ホルモンバランスに影響があります。深刻になると
・「脳」の萎縮
・体が「脂肪」をためやすくなる
・その他「自律神経」機能に支障をきたす
など、多方面で問題が大きくなります。
加えて、柱である頸椎そのもの
「骨」「関節」にも大きな負荷がかかり骨・関節が痛んでいきます。
<頸椎にはどれくらい負荷がかかるのか>
目には見えないので放置されがちですが、体の中で健全な頸椎とは全く違う状態に変わっていきます。
↓頭の重さの負荷が集中して劣化した頸椎のモデル
(白い骨が赤黒く形を変えている部分)
手術が必要になることもあります
◆首猫背・ストレートネックの予防・
改善提案の前に
(重症の方は迷わず病院へ)◆
頸椎周辺の変化にともない症状も変化します。このページをお読みになっているあなたが、首の前傾の自覚をお持ちの場合。下記のどれに該当しそうでしょうか?
※上記、あくまで目安です。お体には個人差があります。
(ムラマサ監修
「ストレートネックと猫背が劇的に改善!1分間ストレッチ」日東書院本社 より一部転載↑)
▼進行度モデル ※あくまで目安です。お体には個人差があります。
レベル |
キーワード |
目安 |
レベル0 |
無症状 |
自覚のない首肩コリが発生
(他者に触られるとわかる)、
首の動きが悪くなり始めている状態 |
レベル1 |
軽度の筋肉疲労・
血行障害 |
一時的な首肩こりの自覚。
休むとすぐに良くなる。 |
レベル2 |
自律神経失調 |
休んでも治らない慢性的な強い首・肩こり。
自律神経失調:頭痛・吐き気・慢性疲労・イライラなど。 |
レベル3 |
神経障害 |
姿勢の変化によって悪化するような
首や肩の慢性的痛み・腕や手のしびれ。 |
レベル4 |
脊髄障害 |
手指や足が思うように動かせなくなる。
歩行困難・排泄障害など |
特に、ステージ・レベルが3~4の重症度の高い方は、まず医療機関に必ず相談してください。
そのうえで、補助的なケアとしてトレーナー、治療家、施術家などへの相談、ストレッチや骨格矯正の施術などを検討してください。
当店でも、ストレートネック・頚椎症の方のサポートを行っていますが、重症の方は事前に医療機関での画像診断結果等を拝見した上で施術・ストレッチ指導を行うようにしています。