先日、頭蓋骨の形をよくしたいという施術の依頼を受けました。
お話を聞いてみると、20年も前に激しい交通事故にあってしまったというお話でした。具体的には、高速道路で車がスリップして前方のガードに激しく衝突、車がぺしゃんこになったものの、ご本人は幸運にも無傷で済んだとのこと。
ただその後半年たってから強度の不定愁訴に悩まされるようになり、それが今日まで続いているとのこと。
・頭がぼーっとする、眠い
・だるさ
・体のほてり
・目の奥の疲れ
まずパルスオキシメーターでお体の様子を測らせて頂くと、数値だけでも確かに辛そうなご様子でした。
◆SPo2…94 著しく低い、かなり息苦しいであろうという印象
(血中酸素の指標。正常値97以上、90以下は危険)
◆PI値…12 高め、末梢血管の血流が多い
(一般的には
私の臨床から、10を超える方は過敏になっていたり、軽い興奮状態になっているように感じる。)
◆心拍数/分…94 心拍数がかなり多い。平常値は60程
お体をチェックしてみると、正常なイメージに比べて確かに変位がありました。
(1)顔面の骨格の下垂
(2)顔の前後幅の延長
(3)頭頂部のとがり
(4)後頭部の圧縮(一般的絶壁よりも、かなり強いつぶれ感)
(5)胸郭の後面の潰れ(上部胸椎あたりの前方変位)
この状況を私なりに推測しました。
⇒車に乗って前方衝突で激しい衝撃を受け、
体がシートベルトに固定された状態で、
上半身が一瞬前にしなり、
その反動で体が後ろにのけぞり、
背面が座席に激しく打ち付けられた。
(一般的に事故でむち打ちになる人の典型です)
(1)背面が座席に激しく打ち付けられたときに、後頭部と背中が潰れた
(2)後頭部がつぶれて中が圧縮されると、同じ頭部の前面に圧力が逃げ、顔の前後幅が伸び、顔が大きくなった
(3)後頭部がつぶれた過程で、頭頂部が尖った
(4)大きくなった顔の重み、後頭部がへこんだことで頭部・額が前方に押し出され、それがさらに顔面を下に押し出した
とムラマサは解釈しました。
このような場合、順番を考えて対応します。
(4)後頭部の圧縮
⇒後頭部の後方けん引で対応
~目的~
・後頭部の圧縮を少しでも解放し、脳に対する物理的な圧迫を減らす
・へこんだ頭蓋骨に脳が押されて隙間がなくなり、脳脊髄液の循環が悪くなっているところに、脳と頭蓋骨の間の隙間を少しでも作ることで、脳せき髄液の循環を促し、滞っていた栄養供給・老廃物排泄を促進する
・脳から脊髄への脳脊髄液の循環を促す(顔にまで届いて膨らませている水圧を逃がす、目のダメージを減らす)
(2)顔の前後幅の延長・顔の肥大
⇒顔周りの骨格、特に側頭部・頬部を調整
~目的~
・顔全体を引き締め前後幅を減らす
・顔の肥大による筋肉・骨膜の牽引ストレスを減らす
(1)顔面の骨格の下垂
⇒顔のリフトアップ施術
~目的~
・顔の下垂による筋肉・骨膜の牽引ストレスを減らす
・美観を整える
(3)頭頂部のとがり・硬直
⇒脳の動きに合わせて押圧対応
~目的~
・頭頂部の骨の変形による筋肉・骨膜の牽引ストレスを減らす
・頭部の硬直による脳へのストレスを減らす
(5)胸郭の後面の潰れ(上部胸椎あたりの前方変位)
⇒前方に押し込まれへこんだ胸椎を後方に牽引
~目的~
・固まって膨らまなくなった背中側の胸郭・肋骨を膨らむようにする
・脊椎のゆがみを整えて脊髄神経の圧迫を取り除き、脳と胸郭全体への神経支配を回復する
・感覚的な背中のつまり・違和感を解消する
大きくゆがんだ頭蓋骨の大枠の形を戻すことは難しいですが、ごつごつした感じが減ったり、バランスがとれた丸みを取り戻すことで印象がだいぶ変わります。
また、圧迫された脳の解放感は初回で即座に感じられることが多いです。
なお、日常生活の中でまた頭蓋骨の歪み・脳へのストレスは生まれます。ストレスのある環境では、脳は驚くほど早く劣化・老化し、顔や全身にも健康的・美容的な影響が大きいです。これは、私自身・私の家族の実例を見ていて深くそう感じています。
定期的なメンテナンスはきれいで若々しさを保つために大変有効な手法と確認しています。
日常生活の質にも大きくかかわってきますので、気になる方はご相談ください。