歯列にかなり大きな乱れがある人の場合
~歯の手技矯正に関する補足解説~
(2016年1月27日作成)
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※その他の関連ページも合わせてお読みください。
・歯の手技調整について
・歯の調整に関するお問い合わせメールへの返信例
※顔を正面から見た時に、
「これ以上歯・歯茎が見えやすくなっては困る」という方は施術を受けることをご遠慮ください。施術により唇周辺の筋肉の緊張が変わり上あごの歯・歯茎が見えやすくなってしまう可能性があります。
お問い合わせ頂き、施術対応した:
前歯の奥まった部分を前に出したい。
↓↓↓
◆ご来店、現状確認
実際に口の中を拝見して、下記の現状を確認。
確かに歯列が大きくゆがんでおり、
歯列弓=歯のU字型の内側の
骨格・肉も縮んで強張っているように触知されました。
頭蓋骨のサイズ・歯の大きさから推測するに、
相応の歯列弓カーブの理想的なサイズより
強張って小さく縮んでいるケースでした。
※イメージ図
(※実際に画像撮影、口腔内の広さを測定するのは現実的に難しいため、画像作成して表現しております)
※近々断面図の画像も追加します。
◆口腔内の空間
口腔内の空間にももちろん、
幅・奥行き・高さ、といったものがあります。
ご本人が気になっているのは歯並びだけですが、
この例では、歯のかみしめが強く、歯が歯槽隆起に食い込み歯茎が膨らんでいました。
歯が歯茎にめり込むと『高さ』が減り、
歯茎がふくらんでいると、壁が内側にも膨らんで空間面積が狭くなります。
このケースはまさにそうで、歯列内の口腔の広さはさらに大きく狭められていました。
◆口腔内の面積 イメージ図
上記の面積比を比べると理想:現状
=
54093:35394となっています。
上記はあくまでイメージ図のシミュレーションではありますが、私が手で触っていて感じる感覚から、現実もこんな感じだとお察ししています。
現状は理想の2/3程度と大きなギャップが推測されますが、実はそんなに大げさな珍しいケースではありません。
口腔内が大きく縮んで硬くなったり、
ゆがんでいるケースはとても多いです。
食事や発生・発音、睡眠時のいびきにまで
影響が出ている可能性が高いです。
(特に下顎の歯列弓の狭まりが著しい場合、
5年以内の死亡率が85%と言われる睡眠時無呼吸症候群に影響があるようで、口腔外科で治療の対象になっていると都内の歯科医・口腔外科医のセミナーに参加した際に情報を得ることができました)
◆施術した内容
手で触る部分は、
歯と歯茎、
硬口蓋(∩カーブの内側上壁)、
下顎骨です。
これを調整して理想の歯並び、
歯列弓カーブに近づけます。
上記のイメージでは歯1本につき
矢印1本が出ているだけですが、
実際には複数のステップで矯正をかけます。
◆施術結果
肝心の前歯については
列の乱れが大きいために大きな変化が出ませんが、
U字の左右幅が大きく改善され、
口腔内の強いこわばりが軽減され
クライアント様から、いくつか明確な良い報告を得ることができました。
◆クライアント様の感想
「頭が小さくなって嬉しい」
「口が軽くなり快適になった」
「口の中の広さが広がった」
「目が開きやすくなった」
「眼の奥の重さ・疲れが取れた」
というものでした。
◆口腔内面積比の変化
施術前後の比率について、
現状(施術前):施術後=35394:43101
となり、施術後の面積拡張は21%となっています。
(これはシュミレーションですが、イメージを掴むきっかけにしてください)
◆補足
あらかじめお伝えする必要があるのは、
上記ぐらいの歯の歪みがある場合は、
手による歯列調整では明らかに不十分で、
矯正具による歯列矯正が必要です。
(24時間持続的な圧をかけ続ける必要があるからです)
イメージ左下の奥歯の内側へのでっぱりは
それなりに綺麗におさまるかもしれませんが、
前歯の乱杭(ジグザグについては)難しい。
できるだけコストを抑えて、
歯列の並び「のみ」を確実に実現されたいなら、
はじめから
信頼のおける矯正歯科の方等にご相談頂くようお願いします。
(取り組む熱意が、歯科によって大きく違うようです)
◆表面的な現象:単純な歯列や口腔内の狭さの根っこに、実は大きな問題が発生しています
上記のような歯列をお持ちの方は、
多くの場合頭蓋骨に大きなひずみを抱えています。
本来は頭蓋骨全体で等しく柔軟性を保ってほしいところが、部分的に強いこわばりを持ってしまい、頭蓋骨や顔の歪み、頭部内の血流・頭や顔の膨張などが発生することが多いです。
それによって、医療機関では「疾患」と判断されない
範囲ではあれ、日常生活には確実に影を落とすような、頭蓋骨内の不調が発生しているケースを見てきました。
(自覚が無い方も多かったです)
この部分に対しては手による口腔内の調整が、
9割以上のケースで明確な成果を残せています。
最近でも、
体が軽くなった、
姿勢が良くなったなどと
お一人お一人に応じた効果が発現しています。
(※個人差があります)
医療機関によって口腔内に治療対象となるような疾患・不具合は無いけども、自分としては引っかかっているものを感じる方は是非一度体験して頂きたいものです。
もし何か確認したいことがありましたら
遠慮なくお問い合わせください。
※その他の関連ページも合わせてお読みください。
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・歯の調整に関するお問い合わせメールへの返信例