開院初期から「1回で削り切る」努力は、かなり必死に行ってきました。多くの施術経験を経て、1度の施術で大きな変化を出しやすい技術は、主観的な感触ではありますが、かなりそろってきたと感じています。
例えば、発症から2週間程度の、足先のしびれを伴う腰椎すべり症。一般的には10回以上・数か月の施術が必要とされるケースですが、当院では1〜2回の施術で症状がほぼ気にならなくなった、という経験が複数あります。もちろん全員がそうなるとは言えませんが、「削り切る」努力の積み重ねがこういった結果につながることがある、というのが正直な実感です。
ただ、明確な限界も見えています。
数十年単位で積み重なった関節・筋肉の硬結は、触れた感触で軟骨レベルの変性が疑われるケースがあります。こういった方では、月3〜4回の施術を半年ほど続けて、ようやく組織が「動き始める」感触が得られるレベル。それでも、その変化は本人にはっきりとした体感を伴うことが多く、積み重ねる意味は十分あると考えています。
また、磁気・鍼・波動系のパッチ類を過剰に使用されている方では、神経の感度が乱れているためか、施術による改善実感がほぼ得られないケースがあります。まずパッチ類を外し、神経系を落ち着かせて知覚を取り戻すところから始める必要があります。
根深い神経症状を伴う頚椎症なども、同様に時間を要するケースに入ります。また特に、頭蓋骨周りは改善⇒定着を繰り返してこそ積み上げられる「調和の美」もあります。
「1回で削り切る」は理想であり、努力の方向性です。
すべての問題がそれで片づくとは考えていません。だからこそ、限界のあるケースに対しては正直にお伝えし、継続的なアプローチを提案することがあります。
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