本格的な美容変化を追求する施術は
難易度が高いという話 |
※注意書き
美容的な要望がしっかりかなえられたときの
お客様と施術者の喜びは本当にすごくて素晴らしいものです。マイナスでしかなかった暗い人生が一瞬でバラ色になります。泣いて喜んでくれたお客様も多くいらっしゃいます。そういう経験があるからこそ、当店も美容施術に取り組んでこれました。
一方で、美容施術の事故によりお客様の望まぬ変化が体、特に顔に残るようなことが1回あると、1000人に喜ばれた涙と感動の積み重ねが容易に吹っ飛んでしまう可能性があります。
顔面・頭蓋骨の美容を主目的とした矯正の依頼はくれぐれも慎重にお願い致します。
(健康目的に対する美容目的の期待値が軽微なものであれば、通常の施術で受けるといった当店のスタンスです。それ以外の場合、費用はかかりますが美容特化の施術でご予約をお受けしております。)
一部の美容矯正のチェーン店が華々しい施術ビフォアアフターのWEB広告を出す一方で実際店舗を訪ねたお客様に、
「あなたの顔は改善が難しい」
「これ以上悪化させないために定期的なケアが必要だ」
と教育し、変化の乏しいソフトな施術を繰り返すのはビジネスの視点では絶妙な立ち回りです。
ただ、健康・美容ともに劇的に変化し、人生まで変わって頂けた達成感を何度も味わってしまうと、そういう薄められたサービスを提供することが店舗としても精神的に難しくなります。
当店の集中すべきことの大半は健康の劇的な改善であるとし、取り組んでいく所存です。(その結果派生する美容改善も大きなものなので)
▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼
※参考までに、当店が感じた美容の難しさを後述します。
美容施術をしない「言い訳」が長々と書いてあるので読んでも楽しいものでは無いと思いますが、美容施術に10年間生活をかけて向き合った技術者の葛藤です。
興味のある方はお読みください。
<ムラマサの結論>
・美容改善は健康改善の範囲で行うのがおすすめ
・本格的に美容を追及すると、強い力で関節や筋肉に
負荷をかけることも出てくるため、受ける方の体の
丈夫さ・回復力・自律神経の良好さが求められます。
負荷が体の許容範囲を超えると多少なりとも
健康や美容が崩れます。
特に体でなく隠せない顔面でそれが起こってしまうと、
体以上に精神面で大きなダメージを受け、
多大なストレスから自律神経の失調につながって、
体に与える影響も大きなものになります。
・別のケースでは、たとえ体に問題の無い美容施術であっても、
「施術後の自分の顔よりも施術前の方がよかった」と感じた場合、
「以前の顔に戻してほしい」という気持ちになります。
真剣に10年間美容施術に取り組んだ私の経験から、
良くも悪くも、施術後の体を完全に施術前に巻き戻せる
そんな都合のいい美容施術は存在しません。
(あくまで、現時点の顔・体をスタートとしてできるだけ
理想の形に近づけていく、そんな追加的施術になります)
顔の縦横のバランス・鼻の形の綺麗さなど、
今の自分の顔が気に入っていて少しでも愛着がある場合は
強めの美容矯正を受けないほうが無難です。(特に女性)
例)絶壁頭の矯正依頼について、健康中心/美容中心の切り分け方
「健康中心」
扱い |
(1)絶壁頭と関連する可能性の高い、
頭部・首周辺の健康問題の改善を
目的とした絶壁頭の調整依頼
(健康問題の例:「疲れやすさ」「首・かたこり」
「首の可動域が狭い」「目のつかれやすさ」
「体がゆがんでいる違和感」 など)
(2)現状は上記のような症状がないが、
絶壁頭でいることによる健康状態の悪化を
懸念しているので形を整えたい
(※)大前提として、
健康問題の改善が主体であるために、
顔・体の微細な美容バランスの変化が
あまり問題にならない場合
|
「美容中心」
扱い |
(1)健康状態には全く問題がなく・懸念もない。
ただただ、美容的なコンプレックスの解消が目的。
(2)自分の今の体の外観が気に入っており、
施術の結果によって、自分の「美観」にそぐわない、顔のバランスの変化が起こってしまうのは困る場合。
(※)事前ヒアリングの内容によっては当店での施術をお断りし、同業他店での施術をおすすめする場合があります
|
<解説>
当店では
健康問題を全く伴わない、美容のみの施術については料金を高く設定しています。(特に、顔まわりに限定された美容中心施術は現在承っておりません)
美容の改善のみの場合、「健康のついでに美容も良くなればありがたい」という健康中心の施術に比べて難易度が高くなり、施術者が神経・体力を多く使い、サービス提供の上で繊細な配慮も必要になるというのがその理由です。
当サイトの
「施術による改善例」の写真の通り、当店は美容改善にも力を入れてきて、それなりの実績を積み重ねた自負はございます。ただやはり、突き詰めれば突き詰めるほど、美容施術の「難しさ」を感じます。
何が難しいかというと、非常に低い確率とはいえ、美容施術の結果に対して来店者様から「施術結果に納得がいかない。元の好きな美しい自分の顔・体に戻してほしい」といわれてしまうリスクがある、ということ。(お客様の好まない美容変化が、体にとって悪いこととは限らず、むしろ体にかなり良いことをしている場合もあります。)
ムラマサの過去を振り返ると0.1%以下(数年に1回、数千件に1回くらい)の割合です。
美容施術の難しさについて下記に触れてみます。
【美容のみの改善を依頼される場合、健康と美容の両方で改善を依頼されるよりも満足度を得るハードルが上がる】
健康と美容の相談の場合 |
健康・美容の両方で改善できるのが一番いいが、
美容で実感が得られなかったとしても、健康面での改善実感があれば、ご来店に対する納得感・満足感は得やすい。
↓
お支払い頂いた料金・お手数に対して「良い仕事」ができる可能性が高くなる。
|
美容のみの相談の場合
|
評価される点が美容改善のみであるため、施術によって健康状態の改善があったとしてもそこは評価されにくく、あくまで美容の目的が達成されなければ、ご来店に対する納得は得にくい。
↓
お支払い頂いた料金・お手数に対して「良い仕事」ができる可能性が低くなる。 |
【同程度の変化が起こったとしても、人によって満足度が異なる】
期待値の低い方
(半分あきらめ) |
・現状の美容的な悩みについて、半ば解決できないものとあきらめており、ダメで元々の精神で依頼される方の場合
↓
予想以上に代わってくれて本当にうれしい。と思われる傾向が強い
|
期待値が
非常に高い方
|
・ビフォアーアフターの画像を見て、絶対的な変化を確約されていると信じて来店される方
↓
もっと変わると思っていたのに、これでは物足りない。と思われる傾向が強い
|
【健康問題に比べて美容問題は評価基準が安定しない】
施術によって健康問題が改善したかどうかは、
「痛み・違和感が取れた」
「筋肉に力が入りやすくなった」
「関節の可動性が回復した」
など、一般に分かりやすいケースが多いです。
一方で、美容問題の改善は、
「すっきりしている状態が好き」
「丸くふんわりしている状態が好き」
と好み=改善基準が一定ではなかったり、
特に、「機能不全によって成り立つ現状」を好んでいる方は、機能不全が解消され生理的に正しい状態になることで、逆に「顔・体の質感が好みでなくなってしまう」リスクがあります。
大体の場合は、依頼者様と施術者で「この状態がいい・美しい」という認識は一致するのですが、数千件に1回の割合でズレが発生します。
この場合、施術結果が気に入らないからといって、元に戻すことは大変難しいです。
【施術者と依頼者様の意識のズレの例)
依頼・対応内容 |
ズレ |
◆依頼:
娘の絶壁頭を直してほしい
↓
◆対応:
下垂した顔面骨のリフトアップ&
頭頂部のふくらみを後頭部側に移動
|
◆施術後、依頼者様の陳情:
顔面骨のリフトアップ時に、鼻の角度が少し上向きになった。
下品に感じるので元に戻してほしい。
(施術を受けた娘様ご本人は気になっていない) |
◆依頼:
「顔の形」「面長」「顔のむくみ」を改善してほしい
↓
◆対応:
下垂した顔面骨のリフトアップ、上顎を調整して中顔面の縦幅を減らし、頬骨・側頭骨を調整して横幅も減らし、著しく出ていたあごをひっこめる |
◆施術後、依頼者様の陳情:
前方にあった顎が下に移動したことで顔のバランスが変わり、正面鏡で見ると結果的に面長になったように感じるので元に戻してほしい。
(顎関節のゆがみで反対咬合のような現象が起こっていたことをお伝えし、施術者の主観では正面の顔もよりきれいになっていて、特に横顔が美しくなったことはお伝えしたが、ご自身はこれまでの正面の顔のバランスが気に入っていて、下ろした髪で見えない横顔には興味がないとご納得頂けず)
|
◆依頼:
盛り上がった恥骨・出っ張りを収めたい
↓
◆対応:
緊張していた恥骨結合をゆるめ、前方に変位していた恥骨を後方にひっこめる
|
◆施術後、依頼者様の陳情:
施術を受けてから鼠径部・恥骨周りに骨っぽさが出て、余計目立ってしまった。これでは依頼した意味がない。
(結果的に恥骨周りのむくみが取れ循環が改善されたので、けして悪いことではないとお伝えしたが、そのようなことは求めていないとご納得頂けず)
|
◆依頼:
顎の開き・口周りの筋肉の動きが悪いので改善してほしい
↓
◆対応:
顎関節の可動域の回復調整・歯茎のこわばりを調整して頭・頭全体の筋肉を動きやすくする |
◆施術後、依頼者様の陳情:
口周りの筋肉が動きやすくなったのはいいが、笑った時に上唇が上の前歯の歯茎まで見えるようになってしまった。元に戻してほしい。
(筋肉の機能低下を起こすような施術は行えないことをお伝えしました)
|
上記のような「認識のズレ事故」の多くで共通することは、
(1)「顔・体のこの部分の形は気に入っていたから変えてほしくない」
(2)「頼んでもいない箇所の施術をされてしまった」
と施術後になってからお言葉を頂くことです。
(1)については事前に伝えて頂きたい内容です。
(2)については、ムラマサは依頼内容に関係があると判断した周辺部位も並行して調整をしているために起こったことです。(例えば「頭の形を整えて」と言われたら、首や口の中まで調整することもあります)
当然、ムラマサもこうした認識のずれを防ぐために気をつけてはいますが、すべてを防ぐことは難しいです。
ご来店者様全員に大きく貢献したいと根底では思っており長年努力もしてきたムラマサですが、やはりご要望の100%に応えられる器ではないことも何卒ご容赦ください。
ムラマサ骨格矯正センター